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シガイの森(新開の森)

滋賀県屈指の心霊スポット

全国でそこまで名は知られていないかもしれませんが、滋賀県でもっとも有名な心霊スポットと言えば、滋賀県近江八幡市にある『シガイの森』でしょう。

正式名称は『新開の森』と言い、どうやらシンカイ→シガイに転訛(てんか)していつからかシガイの森と呼ばれるようになったようです。

 

広大な農園地帯の一画にポツンと不自然な形で残されているので、近くの県道2号線から西を見ると「あれはなんだろう…?」と不思議な感覚に襲われます。

そこでひとつふたつと疑問が沸き上がりますが、なぜこのような形で小さな森が残されることになったのでしょうか?そしてシガイの森と呼ばれるようになった由来とは…?

歴史を紐解いてその謎とそこで起こる怪奇現象について調べてみようと思います。

 

シガイの森で調べると多くのきな臭い噂や恐怖体験などを耳にする事ができますが、怪奇現象の元となった有名な話と言えば織豊時代(安土桃山時代)の女郎たちが処刑された逸話が有名でしょう。信長の不在時に安土城から抜け出して城下で遊んでいた女郎たちの首をこの場所ではねたと言われるものです。たしかにこの森から安土城までの距離は2km程度で、近くを走る県道2号線は当時、安土城と京都を結ぶ主要道路として機能していたことからも信憑性があります。処刑場の跡地ということから屍骸→シガイとなったのではと邪推してしまいます…。

 

今もなおその女郎たちの首がこの場所のどこかに埋められているとも言われ、霊感がある人が肝試しにここを訪れると、森の中に足を踏み入れた瞬間からどこからともなく無残に殺された女郎たちの視線を感じるそうです。他にはボソボソと話す女性の声が聞こえたり、風もないのにガサガサと動く竹やぶの中で女の生首が降ってくるのを見たという報告まであります。くれぐれも遊び半分では行かない方が身のためでしょう…。

 

森の周囲のあぜ道を歩いていくと小さな祠が見えてきます。

 

祠の隣には石碑にお花がお供えされていました。地元の方が定期的にお供えしているのでしょうか…?

石碑には大脇傳助(おおわきでんすけ)、建部紹智(たけべしょうち)という名前が刻まれています。どうやらここで処刑された二人の供養のための殉教碑のようです。

この二人が処刑された理由を調べてみると、かの有名な『信長公記』に記されている安土宗論という事件の発端となった人物のようです。

時は西暦1579年、法華宗の信徒だった二人は安土で説法していた浄土宗の霊誉玉念(れいよぎょくねん) という人物に議論をふっかけて城下で宗教間の大騒動となります。結局この騒ぎは織田信長の知るところになり事態の収拾を両宗派に命じます。しかし法華宗側はそれを不服とし議論を続け、最終的には法華宗側が返答に詰まり沈黙したため、浄土宗側が勝利。法華宗側は詫び証文を書かされることになります。事の顛末を知って激怒した信長は事件の発端の二人を斬首。二人が処刑された場所がこの新開の森とのことです。

信長公記についての信憑性の賛否はあるものの、この場所が斬首の処刑場跡だったことについてやぶさかではありません。首にまつわる怪奇現象の目撃談が多々あるのも納得できますね…。

 

他には昔この森の木を切ろうとした作業員が怪我をしたり、中には原因不明の病でお亡くなりになった方もいるという話もあります。森の木を切ると祟りがあるということが不自然に森が残されたままの原因のひとつなのでしょうか?

 

鬱蒼と生い茂る竹林の中を進んでいくと、まわり一帯が農園ということもあるのか妙に静かです。時おりカサカサと葉っぱが揺れてこすれるような音が聞こえますが、風が吹いてるような感じはしません。真夜中に訪れるとボソボソと女性の声が聞こえるという現象はこれが原因なのでしょうか…?

 

今宮大明神 天満宮 御旅所

森の中を進み歩いていくこと数分。『今宮大明神 天満宮 御旅所』と記された石碑が見えてきました。なんと…驚きです。薄気味悪い心霊スポットと名高いこの場所は、神様が宿る尊い場所でもあったのです。

御旅所(おたびしょ)とは神社の祭礼にも出てきますが、神様が巡幸のさいに休憩または宿泊される場所で神聖な場所です。時には地元の方から石碑にお供えされていることもあるそうです。

木を切ると祟りがあるとか、歴史上で刑場跡だったなどいわくつきの場所として有名な一方、じつは御旅所として由緒正しい場所でもあったのです。

集落から離れたこの森は周囲の見晴らしもよく、立地的には神様の休息所として最高の場所だと思います。のどかな日に訪れると新鮮な空気も吸えて本当に清々しい気分にもなります。

面白半分でこの地を訪れるよりは、神様と一緒に休息して感謝の気持ちでのんびりと過ごした方がよさそうです。

心霊スポットとしての反面、パワースポットとしての一面も持ち合わせる新開の森。この魅力的な小さな森に訪れる際にはお供え物と感謝の気持ちをお忘れなく…。

 

最後に実際のシガイの森の中を歩く探索動画がありましたので掲載しておきます。興味のある方はご覧くださいませ。

 

 

地図

名称:シガイの森(新開の森)
住所:滋賀県近江八幡市浅小井町136-5

コメント

  1. 噂は近代のもの より:

    何故この様な形状をした土地が残されたか、
    おおよその答えは墓です、しかも相当古い墳墓。
    安土宗論の関係者の墓碑(?)がある事から信長時代の処刑場の説がありますが、昭和50年~段階の調査で弥生時代の遺構・出土物が確認されているようです。周囲の田畑の広がりを見るに土取りされて平坦になった古墳と見た方が正解でしょう。
    もしかしたら石材も転用されてしまい跡形も無い状態なのかも。

  2. 河野太郎 より:

    お悔やみ申し上げます

  3. なまな より:

    私自身、新開の森に行った事がありますが、

    私が体験した事は、背後に人の気配がないのに、足音がした、

    という怪異がありました。