時代を超えた幽霊たちが集うトンネル
観光名所でもある清水寺のすぐ横を通り抜けた先にいわくつきのそのトンネルはある。
1903年に開通した花山洞(かざんどう)と呼ばれるそのトンネルは、1946年の新東山トンネル(自動車専用)の開通に伴い歩行者専用となった。現在は旧東山トンネルと呼ばれるようになったが今でも利用者は絶えない。
地域住民達が当たり前のように利用しているその旧トンネルは、一部の人達の間では有名な心霊スポットでもあるのだ。
トンネルで心霊現象があると聞くと交通事故等を連想するものだが、意外な事にこの旧東山トンネルで数多く目撃されているのは落ち武者の霊や赤い着物を着た女の霊である。
というのも、この付近には京都の三大風葬地である鳥辺野(鳥が死体をついばんだことから生まれた地名)や、平安から江戸時代にかけて1万5千人もの人々が処刑されたという粟田口刑場跡が点在しており、かの有名な明智光秀が山崎の戦いに敗れ、逃げのびた後に討たれたのもこの辺りであるという。
※風葬…平安時代では一部の身分が高い人を除き、遺体は風葬地にて風化するまでそのままの状態で野ざらしにされていた。
冝保愛子も入れなかった心霊トンネル
夜のトンネル内部はライトが心もとなく光っているだけで、昼間とは全く違った印象を受ける。見ているだけで異界に吸い込まれてしまいそうで身震いした。
旧東山トンネルでは前述の霊以外にも、誰もいないトンネル内から男の叫び声が聞こえたり、足音だけが追いかけてくるという怪現象も多発している。赤い着物姿の女の霊がヒタヒタと憑いてくるという噂もあり、あの有名な霊能者である冝保愛子氏ですらトンネル前で霊視して危険と判断し入る事を断念したという。
旧トンネルを抜けた先には意味ありげに地蔵が祀られている。武者達は遥か昔から今でもこの地を彷徨っているのだろうか…。
また、旧東山トンネルだけではなく自動車専用である新東山トンネルでも1994年に少年がバイクで事故死しており、それ以来トンネルでは事故で壊れたバイクを悲しげに見つめる少年の霊の姿が目撃されている。とくに新東山トンネルを抜けて最初の右カーブは事故が多く、過去にも多くの方が亡くなっている。亡くなった死者達に引き寄せられているのであろうか…。
そしてこの新旧二つのトンネルが有名なのはそれだけではない。
この二つのトンネルの上を通る東山ドライブウェイでは、以前より暴走族やバイク乗りによる事故が多発しており、一説ではバイク乗りが道路わきに生えたツタに首から上を絡めとられて死亡。今でも頭がないことに気づかないまま走り続けているそうで、血に染まったライダースーツを着た首なしライダーとして有名である。そしてこの怪異は首なしライダー都市伝説の元祖でもある。
!マークの標識は幽霊注意!?
東山ドライブウェイの道中には「その他注意」という意味の!マークの標識が残されており、この標識は幽霊注意の意味ではないかと噂されている。
東山トンネルは清水寺から将軍塚へ向かう途中に必ず通ることになる道でもある。
観光目的で京都に来た際、思い出して肝を冷やすのもまた一興だろう。
最後に旧東山トンネルの雰囲気を味わいたい方のため、短い動画があったので興味ある方は下記からご覧いただこう。
旧東山トンネル(花山洞)を歩く動画
地図
名称:東山トンネルと旧東山トンネル(正式名称:花山トンネル)
住所:京都市山科区上花山旭山町
コメント
今日生きます
清滝のトンネルも有名ですけどこんなスポットもあったのか
けっこうあるんだな心霊スポット